Column / コラム



題名 「まさか!」



スキークラブで知り合った仲の夫婦ですから
娘とも毎年スキーに行ってました。

でも娘はスキー場に行ってもスキーをするのは最低限で、
特にスキーにはまっている感じではなかったです。





  子供の頃、ナイターに行ったままナイターの照明が落ちてもスキーしていた自分。
  (心配した親に散々怒られました。)

  親が私立の学校に進学させようとするのを嫌がっていたのが、
  「学校にスキー部があるよ」、の一言で承諾した自分。

  そんな自分と比較するのが、そもそもおかしいのでしょうか(*_*)?





  スキーから帰ってきて娘が人に聞かれました
  「スキー楽しかった?」。

  娘の答えは
  「ううん、疲れた」でした。

  そりゃ小学校低学年がリフト運行時間ずっと滑っていれば疲れますよ。
  スキー嫌いに(・・・ほどでは無いにしても)したのは父親の責任でしょう m(__)m。

  なので娘は中学に入ってもクラブ活動は「バトン部」か「水泳部」で
  スキー部は無いだろうと思ってました。


  それが
  「スキー部に入ってきたよ」ですって。

  これが血というものなのでしょうか?




  これからは娘もライバルです。

  「今日、部活で1000m走ったよ」と言われれば
  「父さんは10kmだよ」と張り合い。

  娘がブーツを買いに行けば、すかさずスキーを買い。

  これから我家の家計は一体どうなるのでしょう?




  娘が初めてのスキー合宿から帰ってきました。

  少しはホームシックになったり、疲れてもう嫌だと言うかと思いきや
  「まだ居たかった。」ですと。

  自分は合宿が辛かったです。

  弱小だった我がスキー部は、スキーを知らない顧問の先生(ちなみにボーゲン)
  の一言 「とにかく雪上に居続けろ!」で、
  合宿中は12時間雪上トレーニングがノルマでした。

  合宿中は、雪上トレーニングと食事と寝ている記憶しかありません。
  トイレ、風呂などは瞬間だったのでしょう。

  今でも一日12時間も一週間よくもったものだと思います。

  レーサーはスピードに強くあるべきと雑誌に書いてあるからと戸隠の
  チャンピョンコース(コブコブの長いコース)を直滑降させられました。
  もちろん全員、途中で散っています。

  そんなトレーニングのお陰もあって上位の大会に行く事も出来ましたので、
  今となっては感謝しております。


  娘の合宿がどんなだったかは知る由もありませんが、こんな合宿では無い事は明らかでしょう。

  親の強制が全くない中で自分の意志で「スキー部」に入ってくれたことは本当に嬉しかったです。

  スキー人口が減り続け、落ち目のスポーツの代名詞みたいに扱われるのを
  救ってくれた我が娘よ(大袈裟か)。

  とにかく頑張れ!

  そしてスキーが素晴らしいスポーツだと言う事を是非体験してくれ。

  これだけは確かな事だから。






                2008-1月 小宮 章弘