日 程 : 2010年12月22日(水)
場 所 : 阿佐ヶ谷産業商工会館
第四回目の例会でガリウムワックスの金谷さんを招きチューンナップ講習会が行われました。
金谷さんは国内国外で多数のサービスマン経験があり、特筆としてはバンクーバーオリンピックの日本スキークロスチームのオフィシャルサービスマンを担当されました。
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講習会では定説となっている話はもちろん、裏話、裏技も含めて沢山の話を聞くことが出来ました。
限定されてはしまいますが、個人的に衝撃を受けた話を中心にお伝えさせていただきます。
金谷さんが講習会で一番強調していたことは滑走面のケバ取りでした。
滑走前に黒光りしていた滑走面も一日滑り終わるとエッヂの際とかが白くなることがありませんか?
あれがケバだそうです。
私はあれは滑走面が酸化したものだと思っていました。
しかし、金谷さん曰く、「滑走面は酸化しない(講習会一番の衝撃!)」との事でした。
事実、2010年バンクーバーオリンピックのスキークロスで瀧澤さんが使用したスキーが講習会に持ち込まれました。
このスキーはレース後、ワクシングをしていないそうですが、1年以上たったいまも滑走面が黒光りしていました。
言われて見ればポリエチレンが簡単に酸化していては、世の中のプラスティック構造物はもちませんね。
滑走面にケバがあってケバがワックス均す慣らされているだけであれば、ワックスが無くなればケバが立ってきます。
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ケバが滑走性に悪影響を及ぼすのは誰もが理解できると思います。
このケバを徹底的に取り除かない限り、どんなワックスを塗っても滑りようがないので、ケバ取りが重要になります。
それではケバを取るにはどうしたら良いか?
それはなるべく固めのワックスでワクシングを繰り返しケバ取りを行うしかありません。
地道に根気よく行うしかなく、秘儀はありませんでした。
では、そもそもケバを作らないようにするにはどうしたらいいのか?
それはストーンマシンを通さなければいいのです(講習会二番の衝撃)!
ワックスは滑走面表面の0.数ミリに染み込んでいます。
ストーンマシンを通せば、この滑走面に染み込んだワックスの層が削られると同時に滑走面のケバが立ってしまいます。
でも、チューンナップに出せばストーンマシン(もしくはサンディングマシーン)にはどうしても通されてしまいます。
自分自身でエッヂのメンテをするのは限界があり、どうしてもショップに頼るところはあるかと思います。
ということはチューンナップにだしたらケバ取りを地道に行って滑る滑走面を作ってあげることが大事になるわけです。
ちなみに電動のロールブラシでガシガシブラッシングをすると滑走面が黒光りしてきてケバが取れたように見えます。
これはケバが取れたのではなくてロールブラシが溶けて滑走面に付いた状態との事でした(講習会三番の衝撃)!
あと、プラスティックのスクレーパでワックスを削る際も注意が必要です。
削ったワックスに混じっている黒い物体は染み出たゴミと思い込んでいましたが、中には滑走面もあるそうです。
せっかく染み込んだワックスを滑走面ごと削ってしまっては・・・。
いやはやチューンナップって奥深いですね(笑)
レポーター小宮 |
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